理学療法士の年収はどれくらい?
理学療法士の年収はどれくらい?
仕事を選ぶには、考慮すべき5つの要素があると言われています。
1.「一生の仕事にできるか」
2.「その仕事が好きか」
3.「適性があるか」
4.「人に誇れる仕事か」
5.「社会に貢献できているか」
1番目の要素「一生の仕事にできるか」を見極めるには、継続するための条件である収入、労働環境、勤務体系等を確認するとよいでしょう。
理学療法士の年収はどれくらい?
安定した収入を得ることによりその仕事を一生続けられるかどうかのライフプランを立てることができます。
理学療法士協会の調査(参考①:2016年)によると、理学療法士養成校の卒業生は99%以上が就職しています。
就職先は医療分野と介護分野に大別され、理学療法士の平均年収は医療分野が474万円、介護分野が419万円とされています。
また、年齢別には、20代前半の理学療法士の平均年収は、320万円から350万円です。
その後、経験を積むにつれ収入は増加してゆき、20代後半では380万円から400万円ほど、理学療法士の平均年齢である30代前半で400万円から420万円の平均年収となります。(参考②:2018年)
日本の給与所得者の平均年収は441万円(参考③:2018年)ですが、給与所得者の平均年齢は理学療法士よりも高いので、平均年齢が低い理学療法士は今後の期待値が大きい職種といえるでしょう。
労働環境
理学療法士の年齢構成をみると35歳以下が65%を占め、他業種より平均年齢が低いのが特徴です。
その要因は、日本社会の高齢化の進行により介護士と同様に理学療法士の需要が年々高まり、近年において採用率と資格取得者が増加しているためです。
性別は、男性6割、女性4割とバランスがとれた職業です(参考④:2019年3月)。
結婚、出産等で離職、休職が発生することがある女性にとっては、国家資格保有者として、復職が他業種と比べ容易であると言われています。
医療・介護分野での就労で日常生活に活用できるスキルが身につくことも理学療法士のメリットと言えるでしょう。
勤務体系
理学療法士の勤務時間は8時~9時ごろに始まり、17時~18時ごろに終わる日勤です。同じ医療職の中でも看護師等とは違い、夜勤をすることはありません。
ただし回復期リハビリテーション病院など、患者さんの日常生活復帰を支援する施設では、「早番」や「遅番」というようなシフト制で働く場合もあります。
休日は勤務先によって異なりますが、介護老人保健施設では土日祝日、クリニックでは日曜日+他の曜日で週休二日制のところが多く、また、急性期や回復期の病院では、365日リハビリを行うために、シフト制で週休二日をとるところが一般的です。
さいごに
給与はもちろん大切な要素ですが、
給与額のみにとらわれず福利厚生や、
研修制度、指導体制等も充実していることが重要です。
しっかりとした経験を積める職場であれば、
転職の際の強みにもなります。
こうした点で理学療法士が
「仕事を選ぶのに考慮すべき5つの要素」の
ほかの4つの要素のうち
2.「その仕事が好きか」3.「適性があるか」において、
あなたの考えと合致すれば、
4.「人に誇れる仕事か」5.「社会に貢献できているか」
からも生涯の職業としてふさわしいといえるでしょう。
参考
①.公益社団法人日本理学療法士協会『理学療法士を取り巻く状況について~第一回検討会の議論を踏まえた追加データを中心に~』