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Special Cross Talk

専門学校東京医療学院教員
横浜市スポーツ医科学センター勤務(非常勤)
和田 桃子先生

スポーツの最前線で理学療法士として活躍。また、東京医療学院の教員として、次世代の理学療法士を育成 。「人柄」や「空気を読む力」を重視し、学生には相手を思いやることの大切さと確かな技術を伝えています

専門学校東京医療学院卒業生
横浜市スポーツ医科学センター勤務
彼島奈々さん

在学中から横浜市スポーツ医科学センターで助手として実践を積み、夜間部と大学院を両立し修士号を取得。現在は同センターで理学療法士として勤務しながら、Bリーグ等のトップアスリートを支えています。

スポーツと理学療法をクロスさせる
二人の物語のはじまりとは。

ーー和田先生、彼島さん、年齢もキャリアも異なる二人が初めて交差するのは、2015年4月のこと。場所は八王子市にある「八王子スポーツ整形外科」でした。和田先生は2008年から理学療法士として勤務されており、2015年4月に法政大学スポーツ健康学部に進学した彼島さんが、リハビリ助手としてアルバイトをはじめたことがきっかけとなります。

彼島 リハビリ助手のアルバイトをはじめたきっかけは、高校時代に前十字靱帯損傷の怪我をしたときに担当してくださった理学療法士の方です。法政大学のスポーツ健康学部のキャンパスが町田市にあることから、「比較的近くにある八王子スポーツ整形外科でアルバイトをしたらいいんじゃないか」と提案されて、紹介もしていただいて入学後すぐにはじめました。勤務ペースは週1回だったので、それほど多くはなかったのですが。
「リハビリ助手ってどんなことをやるの?」と思った方もいらっしゃるかもしれませんので説明すると、理学療法士の指導のもと、患者さんを誘導したり、物理療法機器(ホットパック、電気治療器など)を準備して着脱させたり、清掃や洗濯といったお仕事が中心ですね。

理学療法士とリハビリ助手の関係

ーーお互いの第一印象はどのようなものだったのか、記憶を遡って思い出していただくと、こんな言葉が返ってきました。

彼島 初対面の和田さんの印象は、「明るくて、優しそうで、話しかけやすい雰囲気のある方だな」です。やっぱり、リハビリ助手と理学療法士では立場が異なりますし、ましてや大学入学したての1年生ということもあり、接するのも恐れ多いと思ってしまうこともあったのですが、和田さんは学生だった私にも気さくに接してくださり、働くうえで心強い存在でした。

和田 彼島さんの第一印象は「真面目な子だな」です。強豪校のハンドボール部出身という経歴もあって、勤務態度や言葉遣いなどの礼節が大学1年生とはとてもじゃないけれど思えなかったです。「素晴らしい学生さんが来てくれてありがたいな」という気持ちでいっぱいでした。仕事面に関しては、リハビリ助手として一つ二つの作業を依頼したら、それを上回る三つ四つをこなしてくれていて、その当時から仕事の質と理解力の高さ、飲み込みの早さ、他のリハビリ助手の方々と協働する力、コミュニケーション能力の高さが素晴らしいと感じていました。

彼島 そんな風に言っていただけると嬉しいです。でも、実際はわからないことだらけなうえに自信もなくて、内心ではかなりあたふたしていました。患者さんにはご迷惑をおかけするわけにはいかないので、無我夢中になりながらリハビリ助手をする日々でしたね。

和田 私だけでなく他の理学療法士からも同時に依頼を受けるのですが、彼島さんはまったく大変さを顔に出さずにマルチタスクで仕事をこなしていて。だからこそ、みんな彼島さんに仕事が振りやすかったのだと思います。やっぱり、大変でしたよね(笑)。

理学療法士として共に研鑽する日々

――その後、2017年4月に和田先生が国内トップリーグのバスケットボールチームのメディカルトレーナーに就任するまで、理学療法士とリハビリ助手という関係で共に勤務を行ったお二人。その後、アスレチックトレーナーを取得した彼島さんは、2019年4月に専門学校東京医療学院の夜間部に入学され、理学療法士の道を目指すことに。二人の道が再び交わったのは、横浜市スポーツ医科学センターでのこと。リハビリ助手としてアルバイトをしていた彼島さんは、2023年3月に理学療法士の資格を取得後、そこで勤務を継続。そして同年6月に非常勤として和田先生が着任されました。

彼島 八王子の頃はリハビリ助手でしたが、この時は理学療法士として同僚になるということもあり、成長した姿を見てもらいたいという想いもあったのですが、「見てもらうのは怖いな。うまくやれるか心配だな」という緊張もありました。でも、それ以上に安心感があり、とても心強く感じていました。もちろん、自分自身が理学療法士として独り立ちしないといけないので、まずは仕事に慣れることが最優先ではありましたが。

和田 その時の率直な心境としては、やっぱり「また一緒に働ける!」という喜びと、「私自身も成長しているところを見せられるかどうか」というほどよい緊張感がありました。実際に彼島さんが理学療法士として患者さんに対応する姿にまず感動しました。リハビリ助手だと、私たち理学療法士の側からやってもらうことを指示してから動いていただくという流れが前提なのですが、助手のときと異なり最初から患者さんに丁寧に身体の状況を説明するという姿などは感慨深いものがありましたね……。

彼島 私は和田さんが横浜市スポーツ医科学センターに戻って来られると聞いたときは、本当に嬉しい気持ちでした。周りで和田さんのことを知らないスタッフには「技術はもちろんですが、とても素敵な方が来られるんですよ」と話していた記憶があります。昨年度は診療ブースが隣同士だったこともあり、日々の臨床のなかで改めて学ばせていただくことが多かったと感じています。

和田 患者さんにリハビリのプラン説明をして理解していただくというのが私たち理学療法士の仕事の一つでもあるので、それをしっかりとこなしている姿を目にして彼島さんの成長を感じましたし、患者様のリハビリをいかに効率よく短期で目標まで持っていけるかを一緒に吟味する時間があることは嬉しくもあるのですが、同時に「負けられないな」という気持ちも芽生えています。

刺激をもらう存在と憧れの存在

――現在も週に1度は同僚として顔を合わせている二人。リハビリ助手の大学生と理学療法士として出会ってからちょうど10年が経過し、あらためてお互いの存在について訊いてみました。

和田 彼島さんは、毎日多くの患者さんを診療しているかたわら、研究にも力を入れています。理学療法士の同僚として働くようになって3年近くが経過しましたが、患者さんのことで相談ができる立場になったというのは非常に大きいですね。そして、彼島さんも日本代表チームやBリーグにトレーナーとして帯同する経験を重ねてきて、クリニックでの業務以外の部分、たとえばチームとの関わり方なども話すようになりました。今はまさに「私の視野を広げてくれる存在」になっていると思っています。

彼島 そんな存在になれているならとても光栄です。私にとって和田さんは、一言で表現するなら「憧れ」です。和田さんは、これまで理学療法士としての経験を数多く積まれ、プロスポーツチームや日本代表チームにも帯同して、さらにはアジア大会やオリンピックにも派遣されてきました。それに加えて、高い診療技術や幅広い知識を持っていらっしゃいます。横浜市スポーツ医科学センターに属する理学療法士は若手が多いのですが、彼ら彼女らからも信頼されています。こんなにすごいキャリアの持ち主なのに何でも気兼ねなく教えてくれて、それでいて常に謙虚な姿勢で周囲に接しているところが本当に素敵で、私も将来そのような存在に少しでも近づけたらと思っています。医科学センターのリハビリ助手には専門学校東京医療学院の学生が多いのですが、学生一人ひとりから自然と信頼を寄せられている姿を見ていて、心から尊敬しています。

和田 そこまで言ってもらえると恐縮です(笑)。彼島さんが携わってきた競技はゴールボールと男子バスケット、私は女子バスケットと女子バレーというところで、競技の違いや性差の違いなど私が経験していないことを知っているので、「そういう風にやっていくんだな」といつも勉強になっています。バスケットボールという同じ競技のアスリートのサポートをしていても、男性の身体と女性の身体では異なる部分が多いですから。臨床・研究・現場での活動をこなしながら、努力を怠らない彼女の姿にいつも刺激をいただいています。

スポーツの世界で理学療法士に求められるもの

――和田先生も彼島さんも、プロスポーツチームやナショナルチームにトレーナーとして帯同されていますが、「スポーツの世界で理学療法士に求められる要素」についてはどのように考えていらっしゃるのでしょうか。そして学校で学ぶ内容はどのように活かされているのでしょうか。そこには、スポーツに関わる理学療法士という共通のバックグラウンドを持つことで共鳴する想いがあったのです。

彼島 私は現在、男子バスケットボールプロリーグ「Bリーグ」のB1に属する横浜ビー・コルセアーズに、メディカルトレーナーとして携わっています。プロ選手の怪我は競技生活に大きく関わってくるため、怪我につながる前のちょっとした不調の段階から、理学療法士としての強みである評価を丁寧に行い、改善につなげられるよう努めています。
 東京医療学院で学ぶことは、まさに理学療法士になるための基礎の部分になります。スポーツの現場で活動する中では、当時繰り返し学んだ基礎がハイレベルな現場でも判断の土台になっていると実感しています。私自身、東京医療学院で身につけた基礎をもとに職場で臨床の経験を積んでいき、さらにそれをプロスポーツの現場で即時的な効果を出すために使っています。現場で最も必要とされるものは、「どれだけすぐに変化をもたらすことができるか」です。メディカルトレーナーが行う施術が結果としてすぐに出なかった場合は、「この人にお願いしなくてもいい」ということにつながりますから。少しでも効果を感じてもらって、信頼を積み重ねていくことが何よりも大事だと思います。

和田 先ほど彼島さんが言っていた「基礎の部分は絶対」は、私も賛同します。それに加えるとすると、「判断力」と「人への温かさ(人間性)」ですね。この3つがアスリートを支えるうえで必要になる要素だろうと思っています。
 「判断力」に関して言うと、選手が怪我をするようなアクシデントが起きたときに、その選手がすぐに動けるのかそうでないかのジャッジを監督からはすぐに求められます。重要な責任をともなうその判断を自分で下さないといけないのです。この選手が今ここで動いた場合、次の試合がどうなるかといったことや、国際大会のような場合であれば行かせるべきなのかどうなのか、といった非常にシビアな判断を。もちろんチームドクターと協議をしたうえで最終的に判断するのですが、判断力は必ず養っていかないといけません。
 さらに、選手やスタッフの方々と信頼関係を築いていくためには、コミュニケーションが必須となります。コミュニケーションを円滑にするためには、「人への温かさ」が無ければ上手くいかないと私は考えています。特に若手の選手は「こんな小さなことで相談しても良いのだろうか」と思っている方が多いのですが、その小さなことが大きな怪我につながることが往々にしてあります。そのため、小さなことでも遠慮なく相談されるような理学療法士になりたいと思いながら、私自身は日々の仕事に励んでいます。

スポーツの現場に携わるために大切な「道のり」

――理学療法士としての基礎を身につけたうえで、プロスポーツの世界やナショナルチームに関わっていくために知っておいてほしいことをお二人は最後に語ってくださいました。

彼島 私たちの対談を読んで、「私もプロスポーツの現場で活躍したい!」と思ってもらえる人が増えると本当に嬉しいですね。実際に自分がその立場になって思うことは、そういう現場に携わりたいと思うだけでなく、実現するためには人とのつながりが大事になるということです。そこは先ほど和田さんが仰っていた「人への温かさ(人間性)」とも関連してくるものでもあると思います。対アスリート・スタッフとの人間性に加えて、周りの人たちに助けてもらえるような人間性の部分。それは、自分から行動を起こしてそういう人たちとつながっていくということも含みます。和田さんが先鞭をつけてくださっていたというのもありますが、今私がチームに携わっているのも周囲の環境の後押しがあったからに他ならないので。

和田 私自身、学生の頃はスポーツの世界に携わることになるとは想像もしていませんでした。その道を拓いていくことになったのも、当時通っていた養成校の担任の先生がスポーツをバリバリやっている方だったからというのもあります。やっぱり、公募はほとんどない世界でもあるのは間違いないですから。

彼島 それでも、自分自身の力でそういったつながりのある学校や職場を選ぶこともできますよね。後者の場合は勉強や実習を頑張れば、ということになるとは思いますが。スポーツの世界で活躍したいと思っていても、つながりが全くないところを選んでも多分難しいと思うので、出口の部分がしっかりと見えているのであれば、入口選びが重要になってくるということだと思います。

和田 今の時代は、彼島さんのように自分から「スポーツの世界でやりたいです!」と手を挙げることで、そのレールを自分で敷くことができると思います。もちろん、そのためには彼島さんのようにストイックにやれるかどうかも重要になってきますので、大切なことはそういう意志をしっかりと持つことができるかどうか。あとは、先ほど「判断力を養っていかないといけない」とお伝えしましたが、当然ながら基礎の知識がないと判断を下すための根拠となる部分が薄くなってしまいます。そして、その基礎の部分をプロスポーツの現場を知る先生たちからしっかり学ぶことができるのが、専門学校東京医療学院というわけですので、ぜひ興味を持たれた方はオープンキャンパスに足を運んでみて、先生方から直接話を伺ってみてもらいたいですね。最後の最後に夜間部教員としての顔が出てしまいました(笑)

Each Story

東京医療学院にまつわる理学療法士達。
シビアなスポーツの現場で活躍するそれぞれの物語は、臨場感抜群。
これから理学療法士を目指す人達には必見のコンテンツ!

  1. Number 02

    プロスポーツ現場で得た経験を教員の立場で生徒に還元する
  2. Number 01

    スポーツに関わるという目標それを叶えたストイックな姿勢